自首をすることで警察限りで捜査を終えられた事例

執筆者
Yさん
罪名
窃盗
解決までの期間
1ヶ月
弁護活動の結果
自首成立、示談成立、不送致
窃盗
の解決事例
※実際の事例を題材としておりますが、事件の特定ができないようにイニシャル及び内容を編集しております。なお、あくまで参考例であり、事案によって解決内容は異なります。

背景事情

Yさんは、出張で地方へ行ったときに街をぶらぶらと散歩することを趣味としていました。

新鮮な景色を見てリフレッシュすることで、仕事を頑張ることができていました。

あるとき、出張でストレスを溜め込んでしまったYさんは、散歩中にふらっと立ち寄ったお店のトイレの中に置き忘れられている財布を見つけました。

Yさんはお金には全く困っていませんでしたが、魔が差してしまい、なんとその財布を持ち去ってしまったのです。

店を出てしばらくしてから我に返り、強い罪悪感に襲われたYさんは、どうやってこの罪を償えばいいのだろう、被害者に謝罪をしなければと考え、事件翌日に当事務所へ相談されました。

 

弁護活動の内容

相談を受けた当事務所の弁護士は、事件から1日しか経っていないことから、自首が成立する可能性が極めて高いと考えました。

 

また、店内にはしっかりと防犯カメラが設置されていたということでしたから、被害者が警察に捜査を頼んだ場合、Yさんの犯行が発覚する可能性も十分あると感じました。

そのため、まずは自首を行い、その後に被害者へ謝罪と賠償を行うことで刑事処罰を受ける可能性を限りなく低くすることを目指しました。

当事務所では自首同行サービスを行なっています。

自首をスムーズに行うためにアポイントを取り、簡単な経緯を取りまとめた自首申入書を携えて警察署へ同行しました。

被害者から被害届が出されていたものの、まだ犯人の特定には至っていなかったため、自首が成立するものとして処理をしてもらうことができました。

また、自首の後速やかに被害者への謝罪を申し入れたことで、被害者もYさんのことをすぐに許してくれました。

示談が成立したことで、Yさんの事件に関する捜査は終了し、検察官への送致も行われないこととなりました。

こうしてYさんは罪に問われることなく、無事に元の生活に戻ることができました。

 

ポイント

自首について

今回の事件では、自首をするかどうかが1つのポイントになっています。

 

罪を犯してしまった場合に自首をするかどうかを悩んでいる方は大勢いらっしゃいますが、自首をするかどうかを決めるときには、メリットとデメリットを考慮する必要があります。

自首のメリットは、法律上刑の減免を受けることができることや逮捕等の可能性を下げることのほか、精神的に落ち着けることです。

他方、自首のデメリットは、事件が捜査機関に発覚していなかった場合に、自ら処罰を受ける可能性を作ってしまうことです。

自首はメリットの方が圧倒的に大きいといえますが、捜査機関が事件を認知していない可能性が高い場合には裏目にでることもあるということになります。

Yさんの事件では、財布をなくした場合に警察に届け出ない人はまず考えられないこと、店内の状況から被害者の後にトイレに入室した人物数人に容疑者が絞られることなどから、デメリットはほぼ無いと判断しました。

また、自首は弁護士を伴わなくとも問題なく受け付けてくれますが、一人で警察を訪ねて罪を告白することは相当の勇気を要する作業になります。

そこで、当事務所では自首同行サービスを提供し、自首の際の不安を少しでも軽減することに尽力しています。

弁護士・本人・警察の予定を調整して、自首に向けたアポイントを取り付け、捜査機関がスムーズに自首として処理できるように自首申入書を作成することはもちろん、取調べを中座していつでも助言をもらえるように警察署の近辺で待機しておきます。

このようなサービスを受けながら自首をすることで、不安感は相当程度軽減されるはずです。

また、自首を行なった流れで起訴前弁護活動に移り、被害者に示談交渉を申し入れることもできますから、不起訴に向けた活動を行いやすくなります。

自首をするかどうか悩んでいる方は、自首同行サービスを提供している弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。

自首同行サービスの詳細については、こちらをご覧ください。

 

早期の示談交渉の重要性

一般的に、示談交渉は事件から間をおかずに行うことが重要だといわれています。

その理由は、交渉に使える時間が増えることだけでなく、被害者に一刻も早く謝罪の意を伝えることで、反省していることを理解してもらえる可能性が上がるからです。

例えば、事件から半年後に加害者から謝罪をさせてほしいと連絡が来た場合、自分ならどう思うでしょうか。

何か事情があったのであればともかく、そうでなければ「何を今更言っているんだ」と感じる方が大半ではないでしょうか。

被害者をそのような心境にさせてしまうと、仮に話を聞いてくれたとしても相当不利な状況から交渉がスタートすることになってしまいます。

条件面の話以前に、そもそも許すことができないという姿勢を崩してもらえない可能性すらあります。

このような無用のリスクを避けるためにも、そして悪いことをしたらすぐに謝るという人として当然のこととしても、加害者側は一刻も早く被害者に謝罪を申し入れるべきです。

 

 



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